ニット産業はフルファッション、フラットベッド、丸編みと縦編みの4つのセクターに分類することができます。
フルファッション編み
ストレートバーマシンまたはコットンマシンとも呼ばれるフルファッション編み機は、伝統的にクラシックなスタイルのセーターを製造するために使用されています。コットンマシンはコットン(綿)とは何の関係もありませんが、1800年代半ばにこのタイプの最初の機械を特許発明した発明者ウィリアム・コットンの名前にちなんで命名されました。機械は、所定の大きさの成形された成形パネルを製造し、その後、後部を編んだ後、前部パネルとスリーブパネルが一緒に連結されます。
完全に編み込まれた編み機で製造された衣料品は、縫い目の縫い目と平行に走る特有のファッションマークを有します。ウールは、高級品とみなされるフルファッション衣類の製造に広く使用されています。
フルファッション編機の大半はプレーンなニット形式の衣類しか製造できません。しかし、一部の機械には編み目を移動させる機構があり、アーガイルと呼ばれるクラシックなダイヤモンドパターン等のインターシア衣類を製造することができます。
フルファッション機械はプレーンなニット構造しか製造できないため、通常リブニットで構成される衣類のウェルトとカフスは別の特殊なリブ編み機械で編み、衣類の胴体部に繋げられます。
フルファッション編機には9ゲージ (gg)から33ゲージ (gg)まであり、ゲージが1インチ当たりの針数により決まる他の種別の編機と異なり、フルファッション編機は1インチ半当たりの針数で決まります。
フラットベッドまたはVベッド編み
フラットベッドまたはVベッド編み機は、2つのニードルベッドを互いに逆V型に配置した形状から名付けられました。
糸を運ぶキャリッジは、針床を横切って送られ、左右に往復運動するときに編む針を選択します。
編み目をニードルベッド間で移動させることができ、多用途性とほぼ無限のパターニング能力をもつフラットベッド編機が最も広く使用されています。
これに加えて、ポケットや縁等のガーメントの部分をパネルの一部として編むことができ、後段階でリンクする必要がありません。
今日では、完全にコンピューター化された衣服機械が全て入手可能です。 その名前が示すように、これらのタイプの機械では、縫製全体をほとんど、またはまったく縫い合わせることなく、衣服全体を編むことができます。 その結果は、衣類がほぼ着用できる状態でできあがるということです。
丸編み
丸編みの生地は、丸編み機械で筒状に編みあげられます。その後、生地の大半は染色後の仕上げ段階で切り開かれます。生地は、シングルニットジャージーかダブルニットジャージーとして製造されます。
シングルニットマシン(シングルジャージー)は、ニードルの1本のシリンダーを持ち、通常、ゲージは1インチあたりのニードルの数を意味する18gg〜36ggの範囲です。ゲージが低いほど編み目が密になり、重厚な生地となります。ゲージが高いほど、編み目は繊細になります。これによろい、より軽く緻密な生地ができます。
ダブルニットマシン(ダブルジャージー)は、シリンダーに2セットのニードルと、同様のゲージセットで直角に「ダイヤル」を備えています。
丸編みニット生地は、未染色の糸を使用して編むことができ、必要な色に染色することができます。また、パターンのある/ジャガード効果のストライプのために染色した糸で編むこともできます。
衣類構造にカットソーの方法をとることの利点は、布の編みやすさと速度、切断されたパネルサイズの一貫性、また柔軟性および縫合が比較的容易に行えること等があります。
シームレス編み
このシステムでは、直径の小さな丸編み機械を使用して、アームを取り付けるための縫い目または裾を必要とする、身体サイズの生地チューブを製造します。この機械は、スティッチ構造の点で汎用性があり、例えば、インターシアタイプのパターンまたはスポーツウェア用の高い圧迫の領域を作成するために衣服内で変更することができます。シームレス編み機で製造された服は、下着、スポーツウェア、水着、アウターウェア、医療用衣服に使用されています。
縦編み
縦編みの工程で、糸はウェール等の隣り合った垂直の列に沿って生地の長辺をジグザグと進みます。横編み(フルファッション、フラットベッドや丸編み) では、一列 (進行方向)毎に生地の幅方向に水平に編み進みます。
1コーンの糸で十分なフルファッションやフラットベッド編みと異なり、縦編みでは多数のコーンの糸が必要となります。結果として、縦編みはロットが大きい場合により適しています。
ウールが縦編みの生地製造に使用されることはあまりありませんが、ジャケットやスポーツ/アウトドアウェア向けの生地製造に一部需要があります。